岩井澤健治氏は、1981年東京生まれ。高校卒業後、実写映画の世界に足を踏み入れ、映画美術などを経験。鬼才・石井輝男監督に弟子入りし、師の最期を病床で看取ったのち、2005年にそれまで未経験だったアニメーション制作を開始しました。2008年『福来町、トンネル路地の男』が完成。これが処女作とは思えない高い完成度でNHKデジタルスタジアム入選。各映画祭で賞を総なめにしました。以後『NICKY』、『嘆きのアイスキャンディー』、大橋裕之の漫画を原作にした『山』、実写作品『こたつ魔人』などを完成。アニメーションと実写を股にかけ、ひとつひとつ手法や作風を変えるなど実験精神豊富にも関わらず、すべてが高いエンターティンメント性を持っているのが岩井澤作品の特徴です。竹熊は『福来町、トンネル路地の男』で岩井澤作品を知り、その映像センスに驚愕しました。今、もっとも新作が楽しみな映像作家です。

電脳マヴォ 今週のトップ10