イマドキの漫画ならいざ知らず上村一夫の漫画が配信という形で浸透するのはいつの日か、と暗澹たる思いでいたところ、ひょんなことから電脳MAVOに出会いました。新旧の作品の絶妙な彩り、魅惑のバナーと読みやすさ。ここで上村一夫の漫画を読んでほしい!と思ったのがつい一ヶ月前のこと。竹熊さんのリクエストは上村一夫初期作品である「完全なる答案用紙」でした。この漫画は1970年に少年マガジンに掲載されたものですが、当時小学生だった竹熊さんにとってはよく理解できぬまま、その異様なムードとラストシーンがトラウマになった漫画だそうです。この上村漫画がどんな風に受け止められるのか、そしてMAVOはこれからどんな変貌を遂げるのか、参加できたことでますます目が離せなくなりそうです。今回、MAVOと繋げてくださった上に、原稿のデータ化にもご協力いただいたA師匠に心から感謝いたします。[上村一夫 娘・汀]

上村一夫:1940-1986。横須賀生まれ。イラストレータを志し、武蔵野美術大学在学中、広告代理店の宣弘社でアルバイトをしていたが、その時たまたま机を並べていた阿久悠氏と知り合うことにより漫画家の道へ。1967年「カワイコ小百合ちゃんの堕落」(月刊タウン)でデビュー。翌年、『平凡パンチ』連載の「パラダ」(原作:阿久悠)で本格的に劇画進出。以後、「同棲時代」、「修羅雪姫」(原作・小池一夫)、「しなの川」(原作・岡崎英生)など叙情的な名作を次々と発表。特に「同棲時代」は”劇画史に一時代を画した”と評されるヒット作品となった。また、その流麗な筆画から”昭和の絵師”と称され、月産400枚の原稿を手掛ける多忙さを極めた。1985年11月、下咽頭腫瘍で入院。翌1986年(昭和61年)1月11日、逝去。享年45歳。[公式プロフィールより]

上村一夫公式サイト
http://www.kamimurakazuo.com/

上村一夫Facebookページ
https://www.facebook.com/kamimurakazuo

電脳マヴォ 今週のトップ10